警察庁によると、令和2年の侵入窃盗の発生場所別認知件数は以下のようになっています。
データを見る限り、共同住宅の規模を合算した数字で比較してもマンションより一軒家の方が圧倒的に多いことが分かります。
神奈川県警による、神奈川県の平成28~30年の住宅向け空き巣被害の発生割合では、一軒家62.7%、中高層住宅5.4%、その他住宅31.9%のデータが出ています。
一軒家と集合住宅(中高層、その他の住宅合算)の比率でみると、全国平均よりも集合住宅の方が多いです。
一軒家の方が狙われやすいのは事実ですが、マンションも安心できる環境ではありません。
大規模なマンションは高い確率で管理人が日勤で常駐しています。
タワーマンションでは日中は管理人、夜間は警備会社のスタッフで24時間体制の有人管理をしているところもあります。
さらに防犯カメラや警備会社を導入するなど、建物自体の防犯性能が高いです。
マンションの中でも、管理人がいなくて警備会社も入れていないような所になると、被害件数の割合は非常に高くなります。
中高層マンションは狙われにくい一方で、業者を装って敷地内に侵入しても怪しまれないという特徴があります。
一部では、日勤勤務の管理人がいるマンションの夜間犯行を得意にするなど、一軒家よりもマンションだけを狙って犯行に及んでいる泥棒もいます。
また、マンションの場合は、収穫がなければベランダから隣の家に侵入するケースが多く、玄関だけではなくベランダの防犯対策も講じる必要があります。
新築マンションは住人同士の付き合いが薄く、不審者を見ても声掛けや通報するケースが低いため、図的に新築マンションが狙われるケースがあります。
特にワンルームなど単身向けの部屋が多くて、管理人がいないマンションは日中に住人が不在になっているケースが多いので、一軒家以上に泥棒に狙われやすい条件が揃っています。
ほかにも近くに公園があって外から住民の行動を監視できる所や、マンションへの侵入経路や階段がたくさんあるマンションは狙われやすいです。